海外の反応
「<我々はどちらも戦争の駒で、そして我々全員が負けた>。ヴェントレスの最高の台詞」
「<私の側の味方よ>。だからヴェントレスは最高なんだ」
「『クローン・ウォーズ』での最後の登場から11年ぶりにヴェントレスが戻ってきて、近接戦闘でバッド・バッチを打ち負かし、ブラスターの攻撃さえも凌いで大活躍して、夢のようだよ。」
「黄色いセーバーのヴェントレスがカッコイイ!。『クローン・ウォーズ』ではいつもアナキンやグリーヴァスに負けたり、翻弄されたりしてた気がするから、活躍が見れて嬉しいよ。でも、彼女が戦争犯罪者だったことを忘れちゃいけない!(笑)」
「ヴェントレスがどうやって復活したのか説明してほしかったけど、まぁナイトシスターの魔法と考えるのが妥当だろう」
「ヴェントレスが双眼鏡越しにレッカーと目を合わせて、彼がビビったシーンには笑った。」
「ハンターとクロスヘアーが同じ感情を抱いているような表情を見ているだけで幸せな気分だ。二人は100%オメガを守るために動いていて、素晴らしいチームだ(もちろんレッカーも)!」
「次のエピソードのタイトルは、<アイデンティティの危機>・・・オメガは彼らと一緒にいたいのか、ジェダイになりたいのか決めかねている?」
「ヴェントレスの声優ニカは、『バッドバッチ』への出演は前菜に過ぎないと語っている。オメガがこのままヴェントレスの弟子になり、次のアニメに登場すると予想するよ」
「来週は2つのエピソードで、その後は4回しかない。来週は帝国の工作員が誰なのかが判明し、残りのシーズンで物語の本題を終わらせるだろうけど、本当にあと数週間でまとまるのか?」
あらすじ
パブーでは季節が変わるほどの時間が経ったが、待てど暮らせど前回取引を行ったフェネック・シャンドからの連絡はなかった。かに思われたが、オメガの前に突如フェネックの紹介としてアサージ・ヴェントレスが現れる。ヴェントレスはなぜクローンの分隊がM値についって探っていたかを調べに来た。そして、オメガに高いM値、つまりフォース感応力があるかもしれないことを聞き、オメガの懇願で彼女をテストしてみることにした。
第一のテストとして、滑りやすい箇所で片足でバランスを取らせる。しかし、ハンターらの大人がその訓練を見守ることで集中力は散り、オメガは上手くテストをこなせなかった。そして、クロスヘアーの調べにより、大人たち三人は彼女があの分離主義者の暗殺者であることに気付く。腹を割って話すため、ヴェントレスはオメガに第二のテストとして花を取りに行かせた。ヴェントレスは不信感を持つバッド・バッチを煽り、肉体言語での対話が始まった。彼女は華麗な身のこなしで大柄なレッカーもねじ伏せる。そして、その戦いはエスカレートし、とうとう銃とライトセーバーの殺し合いに発展した。バッチャーの助けで花を取ってきたオメガが帰ってくると、ヴェントレスは分隊を制圧していた。だが、戦争犯罪人であるはずのヴェントレスは戦争が終わったことを強調し、自分は善人ではないが敵でもないと告げ、全員を解放した。
ヴェントレスの戦争での凶行を知る大人たちは彼女を信頼することは出来ないと語るが、オメガは、人は変わるものだと語る。クロスヘアーは考えが甘いと指摘するが、オメガは「だから貴方を救えた」と返し、大人たちを説き伏せてしまった。
翌日、オメガは大人たちを置いてヴェントレスに会いに行く。ヴェントレスはその勇気を認め、彼女に最後のテストを施すことにした。二人は船で沖合へと向かい、オメガは自然と親和するというテストを課された。だが、大人たちが見守る中でオメガは能力を発揮できない。ヴェントレスは大人の過保護が能力を妨げていると指摘する。そして、生き物たちを呼び寄せ、自然との親和の力をオメガに見せつけた。しかし、予想外の巨大クリーチャーまで呼び出されてしまい、二人は襲われる。ハンターたちは船からの砲撃で二人を救おうとするが、オメガを触手から救い出したヴェントレスは一人で対応できると告げ、実際にクリーチャーをなだめることに成功する。クロスヘアーは、その姿を見て彼女を仲間だと認め、手を差し伸べる。
去り際、ヴェントレスはオメガにフォース感応力はないと告げた。だが、それは嘘だった。ハンターとクロスヘアーはその嘘を看破し、真実を聞き出す。ヴェントレスはオメガを家族から離し、訓練を施すことに乗り気ではなかったのだ。そして、彼女は帝国から逃れるために別の場所へと移るべきだと進言する。ハンターはお前も命を狙われるぞ、と忠告するが、ヴェントレスは「まだ命がいくつか残っている」と意味深な返しをして去っていった・・・
レビュー
アサージ・ヴェントレスがとうとう復活!『クローン・ウォーズ』S6と『バッド・バッチ』の間を舞台とする小説『Dark Disciple』では、ヴェントレスの暗黒面との決別とその死が描かれており、キャラの変化は小説を読むとさらに楽しめるだろう。それを知らずとも、『クローン・ウォーズ』の続編であることが強調された今回は思い出深く、当時はやや不評だった「カクカク戦闘」には懐かしさすら覚えた。そして、今回は『クローン・ウォーズ』を象徴する悪役ヴェントレスの物語の続編であると同時に、ジェダイの物語の続編でもあった。
ヴェントレスは自らがジェダイではないと語る。彼らの手法は知っているが、彼らとは違う、と。だが、危険を顧みずにオメガを触手から救い、その触手を持つクリーチャーすらも倒さずになだめることを選択するその姿は悪人とは思えず、ジェダイに近いものを感じる。それでも、ヴェントレスの中にはジェダイへの大きな反発があるようだ。
「先天的な血」ではなく、「後天的な訓練」でジェダイになると語るヴェントレスは、オメガの能力の開花を妨げているのは、訓練を妨げる過保護な「父親」たちだと考えている。実際に「父親」たちが見守っている中での片足で立つテストや自然との親和のテストには失敗するが、その目を離れたときに行った花を取ってくるテストには見事に成功した。親が能力の妨げになるというヴェントレスの考えはきっと真実なのだろう。だから、ジェダイは幼いうちに子供を親から引き離し、聖堂での訓練を施すのだ。
ヴェントレスもそうやって家族や一族から引き離された被害者だ。だから、あえてオメガには能力のことを告げず、彼女が父親たちと過ごせるように取り計らった。家族から引き離せば、優秀な騎士になるかもしれないが、家族の愛を知ることはできなくなり、大事な何かが欠けてしまう。この決断は、ドラマ『オビ=ワン』でオビ=ワンが下したものにも近いだろう。オビ=ワンもルークが家族の下で暮らすことを容認し、その決断が父アナキンを救うルークの行動に繋がった。そういう意味では、ヴェントレスもオビ=ワンもジェダイの弱点に気づいていたことになる。
また、オメガがフォース感応者の子供だと改めて示されたことで、本作が「パス(隠された道)」へと繋がるという確信がさらに強固なものになった。パスとは、ゲーム『ジェダイ:サバイバー』やドラマ『オビ=ワン』に登場した組織で、ヴェントレスの元恋人のクインランらが帝国に追われるフォース感応者の子供を逃がすために設立した組織だ。オメガはこのパスが救済対象とする子どもであり、関わってこないほうが不自然だ。グローグーもパスが逃がしたと予想され、パルパティーンのクローン計画と並び、パスという要素は現行のスター・ウォーズを一つに結び付ける縦糸なのかもしれない。次のアニメはヴェントレスらを主人公に、パスを描く可能性すらある。ただそうなると、このパスという組織はジェダイの復興のためではなく、子どもたちに自由を与えるため、シスからもそしてジェダイからも子どもを逃がす組織という設定になるように思える。
最後に、ヴェントレスが死から蘇った過程がどうしても気になる。彼女は小説『Dark Disciple』で確かに死に、故郷のダソミアに葬られたはずなのだが・・・?「まだいくつか命がある」というのが答えのヒントになりそうだが予想はつきにくい。『アソーカ』でも描かれたようなダソミアの魔女の魔術で死から蘇ったのか、それとも彼女は何体かあるクローンの体で活動しているのか?本シーズンで何らかの答えは明かされそうなので期待しておこう。
豆知識
アサージ・ヴェントレス
予告されていたように、『クローン・ウォーズ』の悪役であったアサージ・ヴェントレスが復活!『クローン・ウォーズ』の未公開エピソードとそれを小説化した『Dark Disciple』からデザインが流用されている。同作でヴェントレスは暗黒面から足を洗い、恋人のクインランを助けるために死亡した。どうやって復活したのかは大きな謎だ。
黄色のライトセーバー
ヴェントレスが使うライトセーバーは、小説『Dark Disciple』から彼女が使っているもので、初映像化となった。これはヴェントレスが赤いライトセーバーを失った後に、闇市で手に入れた代物。(柄は変わっているようだ)
- シーズン2総評:「普通ではない」元兵士が求める普通の生活
【『バッド・バッチ』シーズン3】