- 第十四話「転換点(Tipping Point)」
- 評価: ★8.5/10(IMDbユーザー評価)
海外の反応
「ハウザー!(笑)あの子はまだ生きている!」
「私はコマンダー・グリーが登場したと一瞬思ったが、あいつはもう首がないんだった」
「新しい名前のクローン・トルーパーが登場し、初めてすぐに殺されなかった!さらに、グレゴールとハウザーの復活も!素晴らしいエピソードだね」
「オメガの飛行訓練、エコーの凱旋、クロスヘアーの贖罪のアークへの前進など、良いシーンがたくさんあった。 また、チューチーがクローン・レジスタンスの一員であることを嬉しく思う。彼女が悲劇的な殺され方をしないように祈ってるよ」
「これはフィナーレに向けた宣伝エピソードとして、とても楽しいものだった。クローンの反乱が始まり、バッド・バッチの新しい生活が描かれ、タンティス山をもっと見ることができてよかった。また、最近の作品は、コルサントが好きだね。ヴェネター級の登場シーンで、インペリアル・マーチが少しだけ流れたのはお気に入りのシーンだ。帝国がまだ完全に完成していないことが示唆されている」
「このアニメが、戦後の兵士という側面を掘り下げていくのが好きだ。ハンターが<自分は兵士ではない>と言い切れないのは、悲しくて切ない。エコーがクローンの救出に専念するのも意味がある。クロスヘアーの贖罪がスムーズにいくとは思えないが、彼はもう進んで帝国に協力するつもりはないのは明らかだ。そして、クロスヘアーとオメガはカミーノを生き延びたことで絆を深めている。フィナーレが楽しみだ」
「エコー、クロスヘアー、バッド・バッチ......すべてが一つにまとまっていて、フィナーレでどう融合するのか楽しみで仕方ない」
「オメガにビークルを止めろと叫ぶテクは、子供に運転を教える父親と全く同じだ」
「タンティス山に収監されているクローンたちは、クローンの反乱の始まりかもしれない。来週のバッド・バッチが、大勢を解放してくれるといいんだけど」
「あのガスを吸ったヘムロックは、<いつも吸ってるからもうハイになれない>みたいな感じだった」
「きっとヘムロック博士は、クローンの囚人を使ってダークトルーパーの第一世代を立ち上げるのだろう」
あらすじ
バッド・バッチと別れた後、
エコーは、
グレガーらと共に捕えられたクローンの救出を行っていた。帝国は、
ハウザーら命令に逆らったクローン・トルーパーをどこかへと移送し、何らかの計画を進めようとしており、エコーはその計画の阻止に奔走する。
ライヨ・チューチー議員と協力しつつ、エコーはその移送先と計画を明らかにしようとしていた。
一方、
第十二話で帝国の司令官を射殺した
クロスヘアーはタンティス山へと収容された。ナラ・セの協力を取り付けたい
ヘムロック博士は自由と引き換えに、オメガの居場所を教えるように迫るが、クロスヘアーは拒否した。そして、拘束を振りほどき、バッド・バッチへと警告を発する。
惑星パブーで居場所を見つけたバッド・バッチ一行。レッカーはその怪力で街の人々に重宝され、オメガはテクと船の飛ばし方を練習していた。平和な日常だが、ハンターは「兵士としての生き方」を捨てる決断を下せずにいた。そこへ暗号の解読を頼むためにエコーが訪れる。一行は、ヘムロック博士がクローン・トルーパーを使って何かを行おうとしていること、クロスヘアーが帝国を裏切り、警告を発していることを知る。
ヘムロック博士はターキン総督から、命令に背くクローン・トルーパーが増えているという懸念を告げられる。だが、博士には「対抗策」があった。そして、オメガの情報を聞き出すべく、反抗的なクロスヘアーにさらなる苛烈な尋問を行う・・・
クローンの反抗の行く末
バッド・バッチから別れた後のエコーの行動が明示された。彼はキャプテン・レックスやライヨ・チューチー議員と協力し、クローン・トルーパーのネットワークを作り、帝国に反抗して捕まったクローンたちに自由を与えようとしていた。
しつこく言っているが、このクローンの反抗の終わりは、「クローン・トルーパーの新たな故郷」を建設することにあるだろう。シーズン1のラストでは故郷カミーノの破壊が描かれ、シーズン2では
ウーキーの故郷キャッシークや、
難民の新たな故郷パブーが描かれてきた。兵士ではない新たな人生を歩むためには、新たな故郷が必要だ。
もちろん、ハンターが指摘したように、帝国は強大で打倒することは難しい。『反乱者たち』では、隠遁して帝国との戦いから去ったキャプテン・レックスも描かれており、打倒への夢はついえるだろう。だが、新たな故郷を作るぐらいなら出来るはずだ。
そしてクロスヘアーも、この故郷の建設に協力するだろう。彼は、バッド・バッチという家族を守るために帝国に従うことを促したが、
仲間のメーデーが見殺しにされたことには怒りを覚えていた。クロスヘアーは、間違いなく仲間思いなのだ。彼の贖罪がすんなりいくとは思えないが、故郷の建設には共鳴しそうだ。
帝国の計画
最終話に向けて、ヘムロック博士の計画の一端が垣間見えはじめた。彼は、クローンの反抗に対して、「対抗策」を持っているようだ。その一つは、今回使用された毒ガスかもしれない。このガスは、クローン・トルーパーにしか効かないのではないだろうか?
また、
第七回では、認識番号を持たず、殉死を選ぶ異質なクローンが登場していた。これは間違いなくヘムロック博士の計画を示す伏線だ。
ジロ・ビーストの登場回で示されたように、博士はクローン技術の改良を目指している。だからこそ、ナラ・セの協力が必要で、オメガの身を狙っている。既存のクローンを研究することで、博士は、異質で新たなクローン・トルーパーの製造を確立しようとしているのかもしれない。または、従順になるように、クローン・トルーパーに洗脳を施そうとしているのか。
いずれにせよ、クローン・トルーパーをまだ利用しようと考えているヘムロック博士は、新たなクローン・トルーパーの生き方を模索するバッド・バッチ、エコー、レックスにとって大きな障害だ。
第十回でも示されたように、搾取される立場から脱するためには、彼らは一致団結して立ち向かう必要がある。
豆知識
ハウザー
エコーらクローン・レジスタンスが帝国から救出したのは、キャプテン・ハウザーたちだ。ハウザーは、『バッド・バッチ』シーズン1第11話「悪魔の契約」に初登場したクローン・トルーパー。銀河帝国によるライロスの占領に反抗したために拘束されていた。
帝国のマーチ
ヴェネター級が、ハイパースペースから登場する場面では、「帝国のマーチ」の冒頭部分が演奏されていた。ジョン・ウィリアムズが作曲した「帝国のマーチ」は、その名の通り銀河帝国のテーマ曲となっている。
尋問ドロイド
ヘムロック博士はクロスヘアーの尋問に、IT-O尋問ドロイドを使用していた。このドロイドは、銀河帝国軍事研究部門によって極秘に開発されており、その姿と音だけでも相手の恐怖心を煽る効果があった。『EP4/新たなる希望』で、レイア姫に使用されたのが初登場。
画像は、『バッド・バッチ』(2023年、ルーカスフィルム)より。ユーザー評価は、記事執筆時点。
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