【海外の反応・レビュー・豆知識】『バッド・バッチ』シーズン2 第八話「真実と結末」【ネタバレ】

2023/02/10

バッド・バッチ レビュー

t f B! P L

 


  • 第八話「真実と結末(Truth and Consequences)」
  • 評価: ★9.1/10(IMDbユーザー評価)

海外の反応

「ターキンと親しかったのに、ランパートが外されるとは思わなかった。しかし、パルパティーンはチェスをしているんだ。彼は状況を読み切った」

「結局、ランパートは、ドゥークーのような末路をたどったな」

「そのキャラクターが明らかになってきていたとことだったので、エコーがレックスと一緒に去ってしまうのは、少し残念だ。だが、それが一番理にかなっている。レックスとエコーはこの先帰ってくるだろう。(あるいは、彼ら自身のエピソードやシーズンもありうる?)
だが、『反乱者たち』にエコーが居ないということは、つまり......」

「パルパティーンは、状況を操る天才だ。ランパートを切り捨て、自分のために状況を変える」

「ランパートが失脚したので、クロスヘアーの状況が改善されるか?エコーがレックスと一緒にいるのは理にかなっている、彼は自分の心に従って、クローンのため、帝国を倒すためにできることをする必要があるんだ。シーズンの折り返しのエピソードとして、本当に素晴らしい」

「ランパートは本当にバカで、ターキンが彼のどこを評価していたのかわからない。わざとスケープゴートを探していたのか?奴はターキンの傲慢さと卑屈さを真似たが、政治的な洞察力や冷酷な能力はなかった。
我らがシーヴ・パルパティーンは、そのやり方を知っていて、敗北寸前から巧みに勝利をもぎ取る。この時代、我々は彼の姿をあまり見ていないが、彼の数少ない登場シーンはインパクトがある」

「このままだと、この先、誰がシーズンのメインの悪役になるんだ?クロスヘアーでは限界があるし、ターキンをもっと見ることになるのか?」

「オメガとエコーの別れのシーンで涙した人はいるよね?」

「パルパティーン!
結果がどうであれ、彼はいつも前に出てくる。
イアン・マクダーミドの再演も素晴らしかった。」

「スター・ウォーズの中で、最高の二部作の一つだった。政治的なスパイ活動、そしてスパイ・スリラーにハラハラさせられた。最後のシーンは衝撃的だったが、うまく演出されていた。私の目には涙が浮かんだよ。よくやった『バッド・バッチ』の制作陣!」

「一方では、エコーが隊を去るのは、彼のキャラクターとして完璧に理にかなっている。バッド・バッチと一緒にいる彼を楽しんでいたが、レックスと一緒に一般クローンを助けるのが、彼の居場所のような気がする。
もう一方では、シーズン1で出番が少なかったエコーに、シーズン2で活躍することを期待していた。このまま残ってほしい気持ちもある。
レックスとエコーがまた登場することを期待している(もちろん、コーディとクロスヘアーも)」

「政治的な内容が良かった。『クローン・ウォーズ』をより重厚にしたようなエピソードだった。謎を解き、元老院で真実を明かすが・・・帝国時代なのでハッピーエンドではない。この時点のパルパティーンは、まだ世論や議員の支持を少しは気にしているようで、元老院を解散させるほどの地盤を持っていないことは注目に値する。
ベイルとチューチーはどちらも抑制剤チップやオーダー66の真実を知らないはずなのに、クローン人間を支持しているのは興味深い。ベイルは、ここで別の陰謀を疑ってる?『テイルズ・オブ・ジェダイ』でアソーカに会った際に、真実を聞いた可能性もある」

あらすじ


ライヨ・チューチー議員キャプテン・レックスは、ランパート中将のカミーノでの虐殺を白日の下にさらし、徴兵法案を否決しようとしている。証言者を失った今、彼らにはヴェネター級スターデストロイヤーに保管されているコマンド記録が、証拠として必要だ。彼らは、頼れる分隊であるバッド・バッチと合流した。

チューチー議員と行動をすることになったオメガ。銀河元老院では、クローン・トルーパーの代表者の居場所がないことに愕然とする。その後、ベイル・オーガナ議員や、ハリー・バトーニ元議員との会談にも同席。非協力的だったバトーニ元議員に対して、オメガは故郷を破壊された憤りを訴え、クローン基金の流用に関する証言を取り付ける一助となった。

一方、レックス、ハンターエコーテクレッカーは、スターデストロイヤーへの潜入を決行する。彼らは帝国のクローン・トルーパーに発見されてしまうが、それぞれが持つ指揮能力、機械と接続できる能力、技術力、怪力を組み合わせ、なんとか脱出を成功させる。そして、そのデータは、オメガとベイルを通じて元老院へと届けられた。


ランパートの基金の流用を非難していたチューチー。しかし、決め手に欠け、攻めあぐねていた。そこに届いた証拠。カミーノは嵐で壊滅したのではなく、ランパートが破壊したことが、ホログラム映像に映し出され流れは変わった。これで、彼の目指していた徴兵法案は廃案になる・・・かに思われた。

鳴り響くアラーム音と共に、議長席がせり上がってくる。そこに立つのはフードを目深にかぶった老人。鋭い眼光で、銀河皇帝パルパティーンは語り始める。「ランパートが独断でカミーノを破壊したのは事実で、罰せられるべきだ。しかし、その命令に唯々諾々と従ったクローン・トルーパーにも問題がある。我々は変わるべき時だ。新たな帝国軍、ストームトルーパーを創設する」。バッド・バッチの努力もむなしく、すべてはパルパティーン皇帝の計画通りに進むことになった。


クローン・トルーパーが廃止される運命を決定づけてしまったバッド・バッチ、レックス、チューチー。それでもなお、レックスとチューチーはクローンのために活動し続けるつもりだ。そして、エコーもレックスと共に、自分を必要としてくれる兄弟たちのために戦うことを決めた。「私たちも必要としている」と彼を引き留めるオメガ。だが、エコーの意志は固かった。別れを告げた後、オメガは悲しみに暮れながら、人形を抱きしめる。

レビュー


銀河の歴史、そしてバッド・バッチの物語の転換点である重要回だった。ファンからの評価もかなり高い一作である。特に、『クローン・ウォーズ』から追っている熱心なファンは絶賛している。

今回、エコーは、バッド・バッチから離脱することを決めた。彼は、バッド・バッチに救出され、居場所を作ってくれたことを今でも感謝している。オメガたちが必要としてくれていることも分かっている。それでも、他のメンバーと違って一般クローンである彼は、救いの手を必要としている兄弟のために働くことを望んだ。それは、レックスやバッド・バッチが危険を顧みずにエコーを助け出した過去にも重なる。彼は、恩返しをしようとしているのだろう。だが、『反乱者たち』にエコーが居ないことを考えると・・・戦死する結末になってしまいそうだ。

そして、エコーと決別したということは、バッド・バッチは戦争に深くは関わらないという意思表示でもある。バッド・バッチ、特にハンターは、オメガを守るために、兵士ではなく傭兵として、自分たちの道を歩んでいくことを決めた。


また、ランパート中将も失脚することになった。今作のメインの悪役かと思われていたが、皇帝にとっては使い捨ての駒だったようだ。彼を失脚に追い込んだのはバッド・バッチやレックス、チューチーの戦果のはずだ。だが、勝利したはずの彼らも、皇帝の掌の上で踊っているに過ぎなかった。

今回のパルパティーン皇帝の描写は、ファンとして大満足だった。パルパティーンの魅力である「どこまでが計画なのか把握しきれない、不気味な底知れなさ」が十二分に描かれていた。『EP1/ファントム・メナス』やクローン戦争で、陰謀を張り巡らせていた頃のパルパティーンを、しかもイアン・マクダーミドの声で再び見ることが出来たのは感涙ものだ。

徴兵法案は可決され、ストームトルーパーが誕生した。銀河帝国の地盤が強化され、暗黒時代が始まる。そして、クローン・トルーパーの居場所はなくなる。彼らを代弁してくれる存在も、わずかしか居ない。アニメでありながら、この暗い雰囲気を持っているのは、今作の大きな魅力だ。

豆知識

スカコ・マイナーの一件

冒頭でエコーが孤独を嫌う理由として触れていたスカコ・マイナーの一件は、『クローン・ウォーズ』シーズン7で描かれている。分離主義者に実験体として捉えられたエコーは、惑星スカコ・マイナーでバッド・バッチに救出され、彼らの一員に加わった。

ハリー・バトーニ


かつてカミーノ選出の元老院議員だったハリー・バトーニが重要人物として再登場。『クローン・ウォーズ』シーズン2に初登場した際にはカミーノのクローン技術を背景に力を振るい、高慢だったが、カミーノが壊滅し活力を失っている。

パルパティーン皇帝


スター・ウォーズを陰から操る諸悪の根源パルパティーン皇帝が『バッド・バッチ』に初めて実態として登場した(シーズン1ではホログラムとして登場)。声優を務めたのは、『EP6/ジェダイの帰還』からパルパティーンを演じてきたイアン・マクダーミドだ。

ストームトルーパー


時系列的には、初めて「ストームトルーパー」という単語が登場した。現実世界では、ストームトルーパーという単語は、ドイツ語で突撃兵を指す単語が由来とされている。一方、今回の話を踏まえると、「カミーノが嵐(ストーム)によって破壊された」という建前を踏まえて、ストームトルーパーと名付けられたと考察することも出来る。







筆者:ジェイK(@StarWarsRenmei

画像は、『バッド・バッチ』(2023年、ルーカスフィルム)より。ユーザー評価は、記事執筆時点。出典 出典

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