- 第二話「戦争の爪痕(Ruins of War)」
- 評価: ★8.3/10(IMDbユーザー評価)
海外の反応
「ハンター:仲間のクローンを殺さないようにスタンビームを使用する。
レッカー:邪魔だからとレッグに大砲を撃ち込む」
>>「あとパイロットも除外されている。パイロットはクソらしい」
「潰されるシーンで、『キャシアン・アンドー』のネミックを思い出してしまったよ!いやー」
「オメガが家を出たことに気づかず、アーカイブを修理するのに夢中になっていたテックが、マジでサイコー」
「キャプテン・ウィルコ・・・。君のことはよく知らなかったが・・・」
>>「帝国に忠誠を誓い、バッド・バッチに立ちふさがった。そして、中将の保身のために殺された。序盤のエピソードの立派な敵だった」
「クロスヘアーは、真実を密告しなかったのか。まだ、まともってことだね」
「ドゥークー亡き後のセレーノ人に何が起こったのかの描かれ方がとても良かった。クローン大戦では誰もハッピーエンドにならなかったということがよくわかる。(パルパティーンは別として)。また、シーズン1のランパートは個性がなかったが、シーズン2のランパートは自分の身を守るために丁寧に殺人を犯しているので、面白そう」「このエンディングによって、ランパートはシーズン1のどのキャラクターよりも興味深い存在になった。キャプテンを排除したことで、ターキンを恐れていることがわかり、ターキンの威圧感も増し、ランパートにも個性が出た」
あらすじ
ドゥークー伯爵の戦利品を横取りしようと惑星セレノーに向かったバッド・バッチ一行。同じく戦利品を回収中の帝国軍と戦闘になり、二手に分かれて逃走する。ハンターと、レッカーはドゥークー伯爵の館から脱出。オメガ、テク、エコーはコンテナで船から脱出するが、着陸時にテクの足が貨物に挟まれて、折れてしまう。通信は傍受されるため、グループは別々の行動に。ハンターたちは、船<マローダー>への道を目指し、オメガたちは地元の住民ロマーの隠れ家に身を寄せる。
前回のエコーとハンターの会話を盗み聞き、自分が隊のお荷物で、普通の生活を送れないのは自分のせいなのではないかと不安になっているオメガ。彼女は、必死に戦利品を回収するべきだと訴える。老人のロマーは、そんなオメガに万華鏡を渡し、「高価なものより心躍るものに価値がある」と諭す。そして、倉庫の奥からデータ・コア引っ張り出し、「セレノーの文化・芸術・音楽・思い出」、つまり「本当に価値があるもの」を蘇らせようとする。テクは、その歴史を「分離主義者のものだ」と捉えたが、ロマーは「セレノー人のものだ」ときっぱりと否定。戦争のために造られ、戦争しか知らない今までのテクには、なかった考え方だった。テクは、修理への協力を申し出る。一方、オメガは、まだロマーの言葉が響いていない様子で、別の計画を練っていた。
敵の隊列を突破するのに手間取っていたハンターとレッカー。分離主義者の戦車が目に入る。二人は「戦争の爪痕」として放置されているこの戦車の下に向かい、悪戦苦闘の末、大砲を起動させた。レッカーは怪力で大砲を持ち上げ、形勢は逆転。無事に<マローダー>へとたどり着いた。
一方、オメガが居ないことにようやく気付いたテクたち。急いでエコーが彼女の下へ向かうが、帝国軍に発見されてしまった。テクも戦闘に参加するが、足の折れた彼は苦戦。さらに悪いことに、コンテナが落下しようとしていた。今すぐに脱出しなくてはならない状況の中、それでもオメガは戦利品をかき集めようとする。必死に、エコーは諭す。「そんなものは大事ではない」。逡巡の末、オメガはエコーに従った。
戦闘で気絶したテク。彼を救ったのは、ロマーだった。分離主義者の星に住んでいたロマーにとって、クローン兵は「敵兵」だったはずだが、戦争に囚われない彼に迷いはない。彼の手助けのおかげで、バッド・バッチは全員が船に乗り込むことが出来た。去り際、ロマーはオメガに万華鏡を渡し、自分の話を忘れないようにと告げた。
<マローダー>の船中、オメガは万華鏡を覗いていた。そこにやってくるエコー。彼は、オメガを助けたことを後悔していないと断言した。助けていなければ、「帝国に仕えていたか、もっと悪いことになっていた」と。オメガは満足げな表情。だが、それは過去の選択の話であり、これからエコーが「何を大事にしていくか」は語られない・・・
惑星セレノー。戦利品の運び出しの責任者だったキャプテン・ウィルコは、上司であるランパート中将に輸送の不手際を改善すると約束していた。しかし、ランパートの注意は別のところに向いている。彼は、自身のバッド・バッチが戦死したという報告が間違いだったとターキンに知られることを恐れていた。そこで、ウィルコに報告書を改ざんするように命令する。だが、ウィルコはただ命令に従わず、自身の頭で考えた結果、その命令を突っぱねた。ランパートは、彼の口封じを即断し、同様にバッド・バッチも消し去ろうともくろむ・・・
レビュー
今回の二話は、「何を大事に思うか」を問う話だった。オメガは金銭を通じて自分の価値を示そうとするが、ロマーはその考えを否定し、心躍るものにこそ価値があると諭す。最終的に、オメガは万華鏡を手にし、自分の大事なものを見つめ直すことになる。反乱には金が必要という現実を突きつけた『キャシアン・アンドー』とは対照的な「おとぎ話」的な話だった。
また、ロマーの考え方は、テクにも影響を及ぼした。生まれつきの兵士であるテクは、どうしても敵と味方を分けて考えてしまうが、ロマーはその考えを否定的に捉え、「敵兵」だったバッド・バッチにも救いの手を差し伸べる。テクも、また自分の価値観を見直すだろう。
一方で、この二話を通じても、ハンターとエコーの価値観の対立は解消していない。両者ともオメガを救ったことを後悔していないが、オメガの身ばかり案じるハンターと、銀河中の人々に救済をもたらそうとするエコーは、今後も対立するだろう。戦争から離脱するのか。それとも、戦争を続けるのか。アニメ『反乱者たち』までに、レックスは前者を選んでいた。それぞれの価値観が変わる中、バッド・バッチは何を選ぶのか。
今作は、配信が約半年も延期されたが、怪我の功名もあった。アニメ『テイルズ・オブ・ジェダイ』が先に配信されたことで、ドゥークー伯爵のキャラクターとその統治について深い描写がなされた。『テイルズ・オブ・ジェダイ』で、ドゥークー伯爵は民のためを思い、共和国に見切りをつけ、暗黒面に堕ちた。だが、今回で、結局は民を搾取する統治を行っていたことが明かされた。大義を持っていても、シスは悪の独裁へとたどり着いてしまうのだ。帝国の暗い未来が暗示されている・・・
豆知識
共和国時代から引き継がれた帝国軍のビークル
帝国設立から数か月しか経過していないこともあり、帝国軍は共和国時代と同じビークルを使用している。BARCスピーダー、低空強襲トランスポート/兵員用(LAAT/i)、ニュー級アタック・シャトルなど。
分離主義者の戦車
ハンターとレッカーが見つけた分離主義者の戦車は、装甲型強襲用戦車(AAT)。『EP1/ファントム・メナス』の通商連合の頃から使われている最もスタンダードな戦車だ。
効果音
この二話で使われていた効果音は、一部ゲーム『バトルフロントII』から使い回されている。戦闘機の発進音や、大砲の発射音など。
声優名
この二話で吹き替え版声優の名前が、姓・名前の順番ではなく、名前・姓の表記になっている。読みにくい・・・
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